ワークライフバランス重視でも良いが自己研鑽は怠らないほうが良いという話

最近、仕事に「ワークライフバランス」を求める人が増えています。
家族との時間や趣味の時間を大切にしながら、仕事をするというのは素晴らしい考えだと思います。
最近はベンチャー企業でも、以前の「996」(朝9時から夜9時まで、週6日働く)ようなブラックな環境ではなくなり、ワークライフバランスができる環境になってきています。
私がベンチャーに転職する前は、926(朝9時から翌2時まで、週6日働く)でしたが(笑えない)。
一方で、「ワークライフバランス重視」の考え方からは、仕事のほうをネガティブに捉え、「趣味や家族>仕事」という考えが見えてきます。
私は、今では私はワークライフバランスがある程度保てる環境で働いていますが、以前は深夜まで働くような超激務な環境で働いていました。
超激務な環境は、現在では(当時でも?)「ブラック企業」と呼ばれ、転職先や就職先として敬遠される職場になっています。
この記事では、ワークライフバランスも維持しながら、しっかりと自己研鑽していかないと、将来的に「詰む」よ、という話をしたいと思います。

ワークライフバランス重視の背景

近年、ワークライフバランスが重視されていますが、そもそもなぜ重視されているのでしょうか。
以前も、仕事よりも趣味や家庭を大事にするという考え方はありましたが、そのような考え方について当時は、仕事に対して意欲がない、仕事ができない、というようなイメージが強かったと思います。
ただ、仕事が中心で、仕事の時間が長時間に及ぶような生活を続けているとメンタル面で不調になったり、退職者が増加したりするような状況を招いてしまいます。
労働人口が増加していく局面では、それでも何とか社会・経済は回っていたのかもしれません。
しかし、日本では労働人口が今後確実に減少していくため、それでは社会全体が成り立たなくなってしまいます。
また、以前は男性のほうが労働参加率が高く、女性は結婚出産などがあり、それによって退職したり昇進スピードが落ちてしまったりと、働きにくい仕事環境でした。
女性も働きやすい仕事環境にするためには、どうしてもワークライフバランスは避けて通れません。
また、介護の問題もあり、労働人口の人たちが仕事だけをしていればよい時代はすでに終了しました。
このような止むに止まれぬ背景の中、企業間では人材の取り合いとなっており、退職率の減少、生産性の向上、優秀な人材の確保、のためには「ワークライフバランス」が必須になってきたのです。

ワークライフバランス重視でも「投資」と「消費」は違う

ワークライフバランスが保てる環境になってきたことは、一方で、仕事のスキルや能力の差が拡大する要因にもなると、私は考えています。
「ワークライフバランス」の意味を、仕事はほどほどに、残りの時間は自由に遊ぶ、だらだら過ごす、何となく過ごすというように捉えてしまうと、今はいいかもしれませんが、将来的に絶対に後悔します。
このような時間の使い方は、「消費」です。ただ時間を過ごしただけで、後には何も「資産」が残りません
逆に、仕事は時間内に効率良く終わらせて、残りの時間は現在の仕事のスキルアップや、将来やりたい仕事のための勉強に充当できれば、それは「投資」になります。
「投資」は、仕事に使える能力やスキルといった「資産」になります。最近流行りの副業も、仕事に活かせる「投資」だと思います。
ワークライフバランスで自分のために使える時間が増えている今、「消費」に時間を使うのか「投資」に時間を使うのかで、今後のキャリアが決まってきます
もちろん、趣味の時間も大切ですし、それを否定するつもりは全くありません。時には「消費」の時間も必要です。
ただ、「消費」の割合が高い人は気をつけたほうがいいでしょう。
また、「自分は昇進や昇給にもあまり興味はない、普通の生活ができれば十分」と考えている方も、自分への「投資」の時間が必要です。
自分への投資を怠ると、将来的に「普通の生活」もできなくなる可能性があります。
大企業であっても、中高年ではリストラがありますし、そのときに転職しようと思っても、能力やスキルのない人はどこも採用しません。
そうすると、「普通の生活」ができなくなってしまい、人生が「詰んで」しまいます。
人生が突然「詰んで」しまわないように、ワークライフバランスの環境下でもスキルアップや副業など、自分への「投資」は積極的にしていきましょう。

おすすめの記事